1967年6月

日本社会党革命同志会結成趣意書

 日本資本主義がその深く醜悪な傷口を露呈している時期に行われたときの総選挙が、ほかならぬ社会党の後退をもって終った、とりわけ工業地帯においてそうであったという苦い事実、近くは、全労働者が期待をもって闘いとった美濃部革新都政下において、反労働者的な都交通局再建案が、社会党の手によって大衆運動を圧殺する形で推進されようとしている事実は、全ての社会党員、全ての社会主義労働者に次のような問をつきつけないであろうか。「結局のところ社会党は日本資本主義に死の宣告を下す労働者の党になりうるだろうか」と。社会党を左翼的に支えてきた左派共同戦線としての社研はこの間に応えてきたであろうか。
 単に世界を解釈したり評論したりすることで満足しない我われは、この深刻な問に対して、自らの実践によって応えてゆこうとするものである。
 日夜、社会党をマルクス・レーニン主義の党に変革するために献身的な活動を続けている同志たちに訴える。社研、その中でも特に東京社研は東京の党の建設と左派の権力維持に大きな役割を果してきたでのあるが、最近社会主義協会のセクト主義によって若干の混乱を示し、さらに美濃部都政下の新しい階級闘争に対して統一した正しい対応を貫きえない危機的な状態におかれている。これは社研が左派の共同戦線として思想的・理論的あいまいさを性格としてもたざるをえたいからである。
 我われはこの社研の中にあって分散した状態におかれていては、社研そのものも強化することができない。従って、社研を強化するという基本的立場に立ちつつも、その共同戦線としての性格上機能しえない側面をカバーする独自な組織の必要を、我われは痛感してきた。
 社青同東京地本が、社会主義協会の私物化の陰謀によって分裂という重大な困難に直面し、あるいは、東交の活動家が当局と組合から“二重の合理化攻撃”を受け、今また美濃部都政下における党の誤れる方針転換により闘う部分の地歩が奪われつつあるとき、我われは今こそ旗色を鮮明にしなければたらないと決意するに至った。
 我われはとりあえず次にかかげる諸命題から出発する。もちろん、これはまだ討義も不充分であり、今後より完全なものにしてゆくために討論を深めなければならないものである。

  1.  現在マルクス・レーニン主義を、かかげる党派は多いし、その理解の仕方が色々あることを認めた上で、我われはマルクスとレーニンによって生き生きと体系化された実践的・弁証法的唯物論の立場に立つ。
  2.  国家は階級対立の非和解性の産物であり、我が国においても支配階級は、官僚と警察、自衛隊に象徴される強固な暴力装置で防衛されているのであり、社会主義革命の過程における敵権力による暴力的反革命は必至であり、労働者階級はこれに対して有効な実力闘争を準備しなければならない。
  3.  我われの志向する革命とは、単なる政治権力の獲得にとどまらず、全社会的規模での労働者階級の自己権力の確立であって、あらゆる階級闘争は、この労働者階級の自立を促進する観点から推し進めなければならないと考える。
  4.  マルクス・レーニン主義をめぐる国際的な論争について、我われは、ソ連共産党の立場は世界の革命運動を支持すべきマルクス・レーニン主義から大きく堕落していると考える。中国においては、実践的には永続する革命への可能性を内包するプロレタリア文化革命が進行しているが、理論的な面では社会主義権力樹立後の新しい問題を投げかけるとともに、一方では後進国中国革命の問題点として偉大なる指導者“毛沢東”への個人崇拝的傾向のあることも見逃がせない点である。
  5.  組織的には、我われは、社会党内分派として党を階級的に純化し、強化することをめざす。我われの目的は、社会党を我われの思想によって一枚岩化することではなく、我われの献身的な実践による党勢拡大、特に職場党建設の強化によって党全体を前進させ、階級闘争を前進させることである。労働者階級の成長は、一般に、決して低い段階から高い段階まで一挙に飛躍するものではない。個々バラバラの労働者がまず労働組合を形成する。そして労働組合の活動の中でその限界を知った労働者は、労働組合の中にあってその限界をこえる労働者党の形成に進む。労働者党の中でも彼らは成長をやめない。色いろな意識水準を含む党の中にあって、労働者はその水準に合せて分派を形成する。その中にあって最も前.衛的な分派たることを我われはめざすのである。
  6.  我われは、労働者の成長の停止を要求する一枚岩の党、「日本共産党の路線」、労働者に既成党の水準を一挙にとびこえることを要求する「第三党路線」や、社会党の外部にあって党に寄生する加入戦術をとる「第四インターの路線」は、いづれもきっぱりと拒否する。
  7.  我われは党および社青同の中の“反戦・反合理化・反ファシズム”の戦闘的な闘いの伝統を積極的に評価し、党全体の運動として発展させるために努力する。
  8.  一般に我われは、方針を決定するまでの徹底的に自由な討論と、ひとたび決定した方針の厳格な実行を原則とする。
  9.  組織運営について(略)

日本社会党革命同志会機関誌『変革』創刊号・1967年11月より